中川貴了 Takanori Nakagawa 薪窯 後手急須 ST0236のレビュー

姿がかなり気に入って購入しました。
素朴な風合いが好きですし、急須専門でなく 普段はもっと大きな常滑焼を手掛けているという作家さんの背景もあってか、実直な造形が気に入りました。
ただ、実際に使ってみると、少々実用面で惜しさを感じます。
例えば、白く見えている釉薬のかかった部分はツルツルと滑りがよいのですが、それが蓋のツマミにもかかっているので、特に指先がわずかでも湿った状態では開け閉めする際すごく気を使いますし、「いつか割りそうだ」という予感が拭えません。
蓋を白くするなら、造形自体に角が効いていれば、釣り合いがとれたかもしれませんが、この急須のツマミはまん丸です。
そのうえ、空気穴が 蓋のツマミの頭頂部に開いていますから、ここを指1本で押さえてしまうと茶を注ぐことができません。
このような造形の急須を初めて使ったのでとまどいましたが、ニ指を用い、穴をふさがぬようにするとか、工夫が必要です。
ただし、こういったことは見た目を得るためには推して受け入れるものとも考えられます。
見た目よければ全てよしです。
強いて書くとするなら、においについてです。
私は急須の世界に全く明るくないため、こうしたことがあっても「そういうものかもしれない」「これがむしろよい結果を生むのかもしれない」としか結論付けられません。
したがって、書けるのはあくまで単純な感想までです。
最初は気のせいかと思いましたが、やはり他の急須と比較してみて、確実にこの急須には「におい」があります。
戸棚から取り出したこの急須の蓋を開き嗅いでみると、蓋からも、本体の内側からも、間違いなくにおいが感じられます。
すなわち悪臭なのかと言われると、そうではないと思いますが、他の何かに例えるのが難しい、独特のにおいです。
不思議と、外側を嗅いだ場合は感じられません。
味も違って感じるのですが、そこまで関連付けて指摘を完結する自信は私には全く存在しません。
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Mimizk様
この度はお買い上げ頂き誠にありがとうございました。
また、レビューをお寄せ頂き重ねてお礼申し上げます。
ご感想は今後の参考にさせて頂きます。
ありがとうございました。
